20日 6月 2024
5年ぶりに出版するモチいふ叢書05――<『源氏物語正編』『紫式部集』『紫式部日記』の芸術――紫式部の 「作り物語」三部作 (定価: ¥1800+税)...
第一章 『源氏物語』40巻の主題 1 首尾一貫性の皮肉 小少将の作った『源氏物語』続編の最終巻(第54巻「夢浮橋」)には歌が1首(G795)だけあります。続篇冒頭の「匂兵部卿」巻にも歌は1首(G590)しかありませんから、その意味での「首尾一貫性」があります。(続篇の歌数は206首、正編の589首を足せば795首)...
『源氏物語』の特質を若い世代に向けて説明する本を書いている。内容は、『源氏物語』の論理を明快に説明するために紫式部が援用した中国と日本の詩形(具体的には、五言律詩と和歌の音節――40と31)が、構想の段階から物語の構築原理(organizing principle)として採用されたことだ。...
前著<『源氏物語』の歌589首の構築原理 フェミニスト紫式部の挑戦>(モチいふ叢書04)出版から半年が経った。その間にコロナウイルス蔓延。家に閉じこもっている間に新しい原稿が書けつつある。
『源氏物語』の589首分析 · 05日 10月 2019
今年の春から書いてきた4冊目の「モチいふ叢書04」の草稿がほぼ出来上がり。テーマは「幻」巻までにある589首の歌が、如何に精緻に物語中に配置されているかを、<31x19=589>という構造体として分析。...
17日 3月 2018
アメリカへ来て、次の本の原稿にとりかかる。仮題は: <『日本文学の方法序説――漱石『こゝろ』と紫式部『源氏物語』を中心に> 本書の目的は、千年前から『源氏物語』が、百年前から『こゝろ』が、誤読されて今日に至っている事態を打開するための「方法序説」。ほんのちょっとデカルトに肖って、日本語で「我思う、故に我あり」は、<cogito...
15日 10月 2017
『三つの純心物語 鴎外・サリンジャー・カーヴァー』を出版して、もうひと月が過ぎた。その間、大阪大学で行われた認知言語学会のパネル討論(9月16日)に参加して、日英語で書く文学の質の違い(主観vs.客観)を問題にした。本書第4章「日英語、ならびに日英文学――その本質的な差異」の根底にある日英語間の互換性のなさ(翻訳不可能論)についてだ。...
15日 5月 2017
三月初旬からアメリカにいて、5月23日帰国予定になった。次の本『三つの純心物語 日英語による文学の差異』(仮題)の原稿が7割ほどできたところで、資料が帰国しないと手許にないので、先に進めない。...